大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和24(れ)1445 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

弁護人中島清夫上告趣意は末尾添附別紙記載の通りでありこれに対する当裁判所

の判断は次ぎの如くである。

第一点は、原審の訴訟手続には違法があると云い、その理由として、原審は第三

回公判において手続の更新をしたが、その際、第一回公判調書に記載するとおり手

続を更新したことになつているが、その第一回公判調書には裁判長の公判期日延期

の告知をした旨の記載があるだけで、その他には何等訴訟手続の行われた跡の記載

がないのであるから、更新すると云うわけにはいかぬので、右第三回公判における

更新手続は適法なものとは云えない、と云うのである。ところで、記録を調べてみ

ると、調書の記載は所論のとおりである。しかし、右の第一回公判調書と云うのは、

第二回公判調書の誤記であること明であつて第二回公判調書には事実審理の記載が

あるから原審が更新の手続をしたのは当然で論旨は理由がない。

第二点は、原判決が被告人Aに対し未決勾留を少しも通算しないのは違法だと非

難するのであるが、云う迄もなく、未決勾留日数の算入は裁判所の裁量に属するの

であるから、その不算入を以て違法と目すべき筋合はない。従つて、論旨は理由が

ない。

第三点は、原判決が「主文」の表示を欠いている点、その他誤記とする個所を二

つ挙げて、正確性を欠くから違法だと云うのである。しかし、判決中主文の部分を

特に「主文」と表示することを法律は要求していないので、この表示がないからと

云つて、原判決を以て違法とするわけにはいかぬし、その他の所論は、論旨自体の

認める如く誤記であること明であるから、これ亦、違法を以て目することはできな

い。論旨は理由がない。

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よつて上告を理由なしとし旧刑事訴訟法第四四六条に従つて主文の如く判決する。

以上は当小法廷裁判官全員一致の意見である。

検察官 田中巳代治関与

昭和二四年九月二七日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 穂 積 重 遠

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